男性の胸の悩み

女性だけの病気じゃない、男性の乳がんに要注意

2017年4月27日


男性乳がんというと「女性の病気」と思われがちですが、実はそうではありません。男性でも乳がんを発症することがあるのです。非常にレアなケースではありますが、決して他人事ではない男性の乳がんについて知っておきましょう。

このコラムで解説していること

  1. 男性が乳がんに気づくきっかけ
  2. 男性乳がんの主な原因
  3. 男性乳がんの特徴

■男性が乳がんに気づくきっかけ

乳がんとは、乳腺組織に発生する悪性の腫瘍(しゅよう)のこと。乳房全体に乳腺がある女性と違い、男性の乳房における乳腺は、乳頭の直下にわずかに存在するのみです。そのため、発生率は女性の100分の1ほどと、ごくまれです。

男性の乳がんは、乳頭部分に固いしこりができることで異常を感じ、発見されることが多いです。乳輪の部分を触った時、何か固いものがあると感じた場合はすぐに病院を受診しましょう。受診するのは乳腺外科です。触診やマンモグラフィなどで、がんかどうかを診断します。乳腺外科は女性の患者さんがほとんどなので、男性一人で受診するのが恥ずかしいという場合は、女性に付き添ってもらうとよいでしょう。

■男性乳がんの主な原因

男性乳がんの主な原因は、以下の通りです。

・遺伝(男性乳がん罹患者の15%~20%がこれにあたります)
・遺伝子変異(BRCA2という、がんの抑制に関わる遺伝子に何らかの変異があると、傷ついたDNAが正しく修復されず、がん化するリスクが高くなります。これは男性だけでなく、女性も同じです)
・停留精巣、精巣炎、慢性肝疾患など、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が多くなる病気にかかる
・放射線にさらされる

男性乳がんの場合、遺伝の影響が大きいですが、精巣炎や肝疾患などが原因で発症することもあるので、該当する疾患にかかった経験のある人は十分に注意しましょう。

■男性乳がんの特徴

女性の乳がんがもっとも多い年齢は40代~50代であるのに対し、男性の場合は71歳が発症のピークとなっています。このように発症年齢が高いというのが、男性乳がんの大きな特徴です。高齢で発症するため、治療後の経過があまり良くない…ということもしばしばあるようです。
そのほか、男性の乳がんの多くは、リンパや血管を侵食して拡大していく傾向にあります。そのため、女性に比べてがんが転移しやすいという特徴も見受けられます。

治療法は、がんの進行度合いや転移のおそれなどを考慮し、乳房の全摘出、ホルモン療法、抗がん剤治療の中からもっとも有効と思われる方法を選択し、治療します。

決して他人事ではない男性の乳がん。心配な症状がないか時々チェックをして、予防や早期発見に努めましょう。