整形で胸を大きくする勇気が出ない女性から、豊胸サプリや胸を大きくするマッサージ、補正下着などで、効果があるのかとのご質問です。胸を大きくするとうたっている商品は世にあふれていますが、どれくらい効果が出るものなのでしょうか。

――バストサイズで悩んでいる20代女性からのご質問です。「私はずっと貧乳で悩んでいて、Aカップもないくらいです。美容整形で胸を大きくすることも考えてはいるのですが、お金もかかり、まだ踏み切る勇気が出ません。そこで、よくネットとか雑誌で、飲むだけで胸が大きくなる豊胸サプリや、胸を大きくする体操、マッサージ、補正下着などを目にしますが、ああいうものは本当に効果あるのでしょうか。もしそれらで胸が大きくなるなら、そちらのほうが安いので、できれば整形なしで胸を大きくしたいです」とのことです。

Dr.高須幹弥:わかりました。整形なしで胸を大きくしたいというご要望ですね。まず、確実に大きくなるのは、太ることです。平均すると、大体5キロ体重が増えると1カップぐらい大きくなるというデータもあります。しかし、こういうことではないですよね。では胸を大きくするにはどういう方法があるか。まず、世の中に出回っている、豊胸サプリはほとんどのものがプエラリアです。知っていますか?

――聞いたことはあります。

Dr.高須幹弥:タイなどに生えている植物の実のことですが、その中に女性ホルモンと類似した成分が入っていて、それを食べると女性ホルモンの作用で乳腺が発達したり、脂肪が沈着して、バストが大きくなったりといううたい文句です。しかし、プエラリア自体は女性ホルモンの作用はもうほんのわずかしかないので、飲めばほんのわずか大きくなるか、ほとんど変わらない程度です。限りなくノーリスク、ノーリターンに近いローリスク、ローリターンです。お金を払ってプエラリアを買って飲み続け、ほんのわずか胸が大きくなればラッキーくらいですね。同じように、イソフラボンを取ると胸が大きくなるという人もいます。イソフラボンは大豆などに含まれている成分で、それも女性ホルモンの作用があります。こちらもわずかな作用なので、プエラリアと同じで、ほんのわずか胸が大きくなるか、ほとんど変わらないかくらいです。

――豊胸クリームに関してはどうでしょう?

Dr.高須幹弥:豊胸クリームも、プエラリアやイソフラボン、エラスチンやコラーゲンなどが入っていますが、ほとんど気休めですね。リスクもないけどリターンもない。効いてもほんのわずか、0.1カップも変わらないレベルでしょう。時々、雑誌の体験談ですごく大きくなりましたとか、AカップからFカップになりましたとかありますが、有り得ないですね。

――――他の方法はどうでしょう?

Dr.高須幹弥:整形なしでとなると、女性ホルモンを注射すれば、胸は大きくなります。女性ホルモンの作用で、乳腺が発達して、少しずつバストは大きくはなっていきますが、やり続けなくてはいけない。効果がなくなると、またしぼんでいきます。女性で生理中に胸がちょっと大きくなることがあります。それも女性ホルモンの作用ですが、生理が終わるとまた元に戻ります。それと同じような感じです。また、妊娠中や授乳中もホルモンの作用で大きくなります。これも女性ホルモンの影響です。ただ、女性ホルモンを女性に定期的に打つことは基本的にお勧めしません。頼まれても僕は断ります。ステロイドホルモンを定期的に注入することは副作用があります。精神的にも良くないです。うつ病になったり、あるいはそう症状が出て、精神が不安定になったりすることがあります。そして、血栓ができやすくなることが最大のリスクです。

――バストアップの筋トレなどはどうでしょう?

Dr.高須幹弥:筋トレをして、大胸筋を大きくすると胸が底上げされて大きくなるというものですね。僕はほとんど効果がないと思います。大胸筋が厚くなって、胸が少しサイズアップするのですが、元々女性の大胸筋の厚みはちょっと張りが出るくらいでたかがしれています。また、バストがたるむ予防になるという人もいますが、バストが垂れる原因は「皮膚の支持組織が弱くなって、老化によって弱くなって垂れる」「クーパー靭帯という、バストを支える靭帯が老化によって弱くなって垂れる」、これらの理由からです。大胸筋を鍛えると脂肪組織が強くなって垂れることを予防するという医者はほとんどいませんね。

――バストアップのマッサージは効果がありますか?

Dr.高須幹弥:背中の肉をバストに移動させるというマッサージがよくありますが、それは絶対に有り得ないですね。脂肪細胞、脂肪組織は、手でマッサージしたくらいで移動しません。皮膚を切って脂肪吸引で物理的にかき出し注入すればもちろんできます。でもマッサージでは無理です。それで大きくなったのなら、一時的に水分を移動させただけです。寝ているとまぶたが腫れぼったくなって、夕方になると腫れぼったいのが下に落ちて直ることと原理は同じです。同じ理屈で、寝ている間に胸を大きくする補正下着なども、一時的です。下着をとれば元に戻ります。

――整形なしに胸を大きくすることは太ることだけなのですね。

Dr.高須幹弥:すごく太って、それから痩せたら、胸だけ脂肪が残ったという芸能人の話を聞きますが、あれは絶対に嘘です。豊胸手術しているけれど、過去の写真と比べて、胸が大きくなっていることを追及されたときの、お決まりの言い訳です。太ればバストもそれで一時的に大きくなりますが、痩せるとしぼみます。太って伸びた皮膚が残り、バストが多少足れるかもしれませんので、むしろ無理して太って痩せることはやらないほうがいいです。痩せて胸だけ脂肪を残そうと考えても、絶対それは有り得ません。

――整形なしで胸を大きくすることは難しいのですね

Dr.高須幹弥:18歳を超えて身体の成長が止まった女性に対しては、整形なしで確実に胸を大きくする方法はないですね。そんな方法があれば、豊胸手術も必要なくなりますから。ただ、美容整形ならシリコンプロテーゼ入れたり、脂肪注入したり、ヒアルロン酸を入れたりなどがあります。ない所にボリュームを入れるので、確実に大きくできます。

――わかりました。ちまたに出回っている豊胸に効果がある商品は、あまり効果がないのですね。

Dr.高須幹弥:そうですね。わずかに効果があるか、ほとんど気休め程度でしょう。

――幹弥先生、本日もありがとうございました。

Dr.高須幹弥:ありがとうございました。